運を磨くは“趣味”次第

憧れのギターを手に本格的なバンド活動。仕事にメリハリが出て、元気の源に

株式会社モスフードサービス

代表取締役社長

櫻田 厚

写真/宮下 潤、文/藪下佳代、三宅和歌子 | 2017.02.02

株式会社モスフードサービス 代表取締役社長 櫻田 厚(さくらだあつし)

1951年東京都生まれ。東京都立羽田高等学校卒業後、広告代理店勤務を経て1972年株式会社モスフードサービスの創業に参画、77年入社。西日本営業部長、海外事業部長、取締役海外営業部長などを経験し、98年代表取締役社長に就任。「食を通じて人を幸せにすること」を企業目標に、日本の食生活を大切にした商品を提供している。バンド活動のほかボーリングも趣味のひとつ。

物心が付いた頃から音楽が大好き。仕事仲間と一緒にバンドを組み、年に1度ライブも開催している櫻田社長が、初めてギターを手にしたのは中学2年生の時だったという。

「ちょうどビートルズやベンチャーズなど海外ミュージシャンが来日した頃でした。当初はフォークミュージックに興味があったのですが、すぐ後にベンチャーズが出てきて、すっかりエレキギターの虜になってしまいました」

そこで、質屋に行って3,800円でグヤトーンという日本ブランドのギターを購入。友人とともにバンドを組み、文化祭などでお披露目をしていたという。その頃の憧れのギターはなんといっても、ベンチャーズが愛用していた「モズライト」。

「当時でも数十万円はしていました。ただ、その頃にモラレスというモズライトをコピーした日本のギターが出たんですよ。グヤトーンは1万2000円くらいでしたが、それは3万円。裕福な友達が買ったので、時々弾かせてもらい、ベンチャーズになった気分に浸っていました」

年に1度のライブ風景。バンド名は「ヤンチャーズ」。演奏する側も観客も区別なく会場が一体となる。

そんなバンド活動を高校卒業まで続けた。しかし、その後、仕事を始めたこともありバンド活動は中断。再開したのは14年後の32歳の時だった。それから約30年。現在も社員や仕事仲間とバンドを組み、年に1度、クリスマス時期にライブを行っている。そして現在、櫻田社長が手にしているのは、もちろん「モズライト」のギター。

「モズライトを初めて買ったのは7年前。全部で3本のギターを持っていますが、すべてモズライトです。写真に登場しているのは3年前に購入したもので、カリフォルニアで作っているもの。ほかのメーカーのものを持っていた時期もありますが、やっぱりモズライトが一番ですね」

所有するギター3本のうちの1本。メーカーはベンチャーズが使っていた「モズライト」。

自分自身で時間やお金をマネージメントできる立場になったことで、ようやく10代の頃から憧れ続けたギターを手にできるように。また、ただ飾っておくだけでなく、それをきちんと演奏しているというのだからすごい。

「バンド活動は真剣です。「素人だけどけっこういい」はOKですが「やっぱり素人だな」というのはダメです。一生懸命にみんなに訴えたいという気持ちは、プロよりも持っているかもしれないですね。

仕事は忙しいほど自分でメリハリを付けるのが大変。ところが、3週間後にみんなで集まって練習をするとかバンドの予定があると、それまでの3週間はめいっぱい仕事に打ち込める。自分の中に小さなイベントを入れることで区切りがつけられて、仕事にも集中できるんです。逆に仕事が忙しいからバンド活動も集中してできるのかもしれません。

よく「元気ですね」と言われるのですが、節目があるから元気が出やすくなる。趣味とはそういうものだと思います」

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vol.56

DXに本気 カギは共創と人材育成

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社

代表取締役社長

井上裕美

DXは日本の喫緊の課題だ。政府はデジタル庁を発足させデジタル化を推進、民間企業もIT投資の名のもとに業務のシステム化やウェブサービスへの移行に努めてきたが、依然として世界に遅れを取っている。IJDS初代社長・井上裕美氏に、日本が本質的なDXに取り組み、加速させるために何が必要か聞く。
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