刺激空間から革新が生まれる

大事な仲間との絆を育みアイデアを生み出すオーシャンビューの家

株式会社ダイニングイノベーション

代表取締役会長

西山知義

写真/宮下 潤 動画/アキプロ 文/福富 大介 | 2015.10.13

かつて「牛角」の創業者として類まれなる発想力と経営手腕を発揮、今も新たな価値と革新的な体験を提供し、多くの人々に驚きを与え続ける西山氏。その背景には、幼い頃からの憧れを形にした海辺の家と、そこに流れるかけがえのない時間があった。

株式会社ダイニングイノベーション 代表取締役会長 西山知義(にしやまともよし)

1966年3月19日生まれ。「炭火焼肉酒家 牛角」の創業者。温野菜・土間土間などを運営する株式会社レインズインターナショナル 代表取締役社長を経て、2012年、株式会社ダイニングイノベーションを設立。焼肉・焼き鳥・ラーメン・うどん・そばなど日本の国民食に「今までにない新しい価値」「革新的な体験」を加えた新業態を生み出し、いち早く海外での展開を目指す。

誰もが憧れる贅沢な環境から新たな価値が生まれ、未来が築かれる

都心からクルマを走らせること1時間強、マリーナ特有の白とブルーのコントラストが目に飛び込んできたら、間もなく“N”のイニシャル輝く西山邸だ。

「小学生の頃まで、毎年夏になると家族で茅ヶ崎のパシフィックホテルに泊まりに行っていました。その頃の楽しい思い出もあって、海が大好き。いつか海のそばに住みたいと思っていました」

経営者として成功し、クルーザーを所有するようになってから、その思いは“船を横付けできる家をもつ”へと、より具体的になった。

“N”のイニシャルが目印の西山邸。桟橋へ下りれば、西山氏の所有するクルーザー「プリンセス・マーメイド号」にそのまま乗り込める。

2013年夏、横須賀市佐島のマリーナに完成したこの邸宅は、海辺に佇み桟橋を備えた、まさに西山氏が数十年来思い描いていたような家だ。間取りや内装のプランニングも自ら行った。

「ここは唯一家族に相談しないで、自分の好き勝手に建てた家。趣味やこだわりをすべて詰め込みました。大きなこだわりのひとつは、一歩も敷地の外に出ることなく、クルーザーに乗り込んで、海の向こうまで遊びに行けてしまうところ。散歩に出かけるような気軽さで、ひとりで江の島までぶらりと行って帰ってくることもあります」

目に見える景色はもちろんのこと、波の音や頬をなでる潮風など、ここにいると五感がやさしく刺激される。

「日頃一生懸命仕事をして、週末はここでゆっくりしながら、一週間を振り返ります。疲れを癒すにも、じっくりと考えをめぐらすにも絶好の場所です。仕事中はスポーツでいえば試合中みたいなもの。試合中は試合に必死です。しかし、試合を一歩離れれば、物事を客観的に見られる。そんなときこそ、色々なアイデアが出やすいものです」

外の景色を眺めながら、じっくり1週間を振り返るのに最適なジャグジー。壁にはお気に入りのポップアートが飾られている。

常に今までにない新しい価値や、革新的な体験を与えてくれる西山氏。そのインスピレーションの源泉を突き止めたような気がした。また、ここは大事な仲間とのコミュニケーションの場でもある。

「始めから沢山のゲストが訪れてくれることを想定して、とにかくみんなに喜んでもらおうと思って設計しています」

まずはリビング、人をあっと言わせるのが得意な西山氏らしく、入ってすぐにサプライズが待っている。室内にいながら外にいるような錯覚を、インフィニティプールによって引き起こすのだ。

「一歩足を踏み入れるとみんな驚きますね。窓を全て開け放ったオープンな空間の向こうには青い海、そして空。空気が澄んでいれば富士山も見えます。リビングの延長にインフィニティプールを設けてあるから、海と一体化して見えるでしょう?」

海と一体化して見えるインフィニティプール。海の向こうには、遮るものは何もなく、水平線まで見通せる。日没時には綺麗なサンセットも楽しめる。

そして、凝った演出の内装やインテリアだ。アンティーク煉瓦を白くペイントした壁面、フローリングはあえて3色の板をランダムに張り、テーブルはエイジング加工を施してビンテージ感を演出した。壁には油彩のポップなアートがひときわ目をひく。

「このアートは小澤雅志さんというアーティストに描いてもらったもの。六本木の『R2サパークラブ』や、青山の『TWO ROOMS』というバーに飾られていた彼の絵に惚れ込んで、自分で連絡先を調べて直接依頼しました」

内装やインテリアの使い込まれたような風合いに、アメリカンカルチャーを彷彿とさせるポップなアートなど、訪れた人の緊張感を解きほぐし、楽しいことへの期待感を抱かせる絶妙な空間演出。数々の店舗を成功へと導いてきた西山氏ならではのセンスだ。

「コンセプトは、“カジュアルリッチ”。短パンとTシャツ姿で、ゲストがずっとここにいたいと思えるような場所にしたかったんです。天気のいい日はクルーザーで沖へ出て、泳いだり、釣りをしたり、ジェットスキーをしたりするのが定番ですが、雨の日でも楽しめるようにしています」

DJが趣味の西山氏らしく、屋内にはDJブースとクラブ仕様のスピーカーがある。また、テラスにはアウトドアキッチンとバーベキュースペースがあり、船遊びができないときでもみんなでワイワイ盛り上がれる。

「社員であったり、経営者仲間であったり、飲食業界の後輩たちであったり、様々な人が来てくれます。1日中一緒にいて、ご飯を食べたり、遊んだりすると、コミュニケーションが深くなりますよね。仕事中は合理的な判断や会議が優先されますから、仕事以外で社員と交流する時間はとても大事。後輩たちの相談にもじっくり乗れます。ここは、絆が生まれる場所。ここを起点として、色々な人間関係の構築につながっています」

また、一見すると成功者の贅沢にも思える別荘だが、それにも意味があると言う。

「ここを後輩たちに見せてあげると、『夏一番の体験になりました』、『もっと頑張ろうと思いました』と言ってくれます。彼らの刺激になり、仕事への情熱をかき立てることができます。仕事を一生懸命がんばると、こんな別荘が持てるんだぞ、ということを見せてあげたいんです」

海辺に佇む特別な空間、西山邸。これからも、楽しそうな笑い声とともに、様々な絆が結ばれていくのだろう。

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vol.37

「感動」が事業をつくる

株式会社アカツキ

共同創業者 代表取締役 CEO

塩田 元規

「ハートドリブンな世界へ」というビジョンの下、モバイルゲームとライブエンターテインメントの2軸で事業を展開するアカツキ。ゲーム「ハチナイ」の初アニメ化や、横浜のエンタメビル「アソビル」、東京ヴェルディの事業・運営サポート、海外のeスポーツリーグの設立など、猛スピードで活動の幅を拡大する同社の原動力とは。
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