人材力

“自走型採用”で人口減の時代を生き抜く 中小企業を勝たせる新たな採用の“形”とは?

ファンづくりカンパニー株式会社

代表取締役

篠塚大輔

写真/芹澤裕介 文/平川 恵 加筆修正/庄子智大 | 2021.10.11

Q1起業家・経営者になったきっかけを教えて下さい。

医療品小売業で勤めていた際の経験が大きいですね。複数店舗のマネジメント、人材育成、市場調査から新規店舗の開発など、スケールの大きな業務を自ら動かしていくダイナミックさと、ゼロから仕事をつくり出す面白さを体感し「いつかは起業を」と考えるようになったことがきっかけです。その後、自ら裁量を持ち積極的に事業を進めていこうと決意し、気力も体力も充実している30代で起業しました。

Q2貴社の強み、特徴を教えて下さい。

「個人と企業の「幸せなつながり」を創造し、活気溢れる社会、そして夢ある世界へ」――これは起業時から、変わらない思いです。ある企業をヒアリングした際に、社員の「会社に行くことが楽しい。社員同士のコミュニケーションが嬉しい」という声を聞き、「あ、仕事を続けられる人は、会社の“ファン”なんだ」と気がつきました。求人広告の仕事を通じて、企業と求職者が互いのファンとなれるように伴走し、誰もが幸せに働ける社会を築きたいですね。

Q3今後の展望、目標を教えて下さい。

中小企業は、一人の人材が自社に与える影響がとても大きくなります。だからこそ、採用活動ではスキルマッチはもちろん、自社の社風や価値観に共感し、新たな環境で力を発揮できる方にアプローチしなければなりません。その点、当社は「ジョブパッドi」「Indeed」「採用サイト制作」「SNSリクルーティング実践スクール」の各サービスでオウンドメディアリクルーティングを愚直に実践し“勝てる”求人広告を提供できるように心がけています。お客様と歩調を合わせて採用活動に取り組む意識を持ち、時には“耳の痛いこと”も伝えながら共に採用成功を目指していく。そんな正直な姿勢も、信頼に繋がっているのかもしれません。

Q4経営理念について教えて下さい。

中小企業は、限られたリソースで事業を進めなければなりません。社員が経営企画や事業企画などのコア業務にリソースを集中できるよう、オペレーション業務をサポートする営業代行サービス(BPO)や採用代行サービス(RPO)をそれぞれ展開しています。また、2022年には障がい者の就労支援事業「KEIPE ONE.(ケイプワン)」をスタートしました。働く意思を持ちながらも、就労機会を得られずに困っている方々がトレーニングを通じて社会に求められるビジネススキルを養い、輝ける未来をつくれるように生活支援を含めた実践的な支援を行なっています。

Q5貴社の人材育成について教えて下さい。

“自走型採用”を支援するサービスにより注力することはもちろん、事業間のシナジーを生み出してもっとお客様に貢献したいですね。例えば、「SNSリクルーティング実践スクール」の卒業生がコンテンツの制作時に手が足りない時、「KEIPE ONE.」のメンバーがアシスタントとしてサポートするといった動きが考えられます。これは、広告会社だからこそできる障がい者支援と言えるのではないでしょうか。経営理念のもとで展開する事業やサービス群から中小企業の採用成功をアシストし続け、個人と企業の「幸せなつながり」を創造するポジティブなサイクルを社会に提供できればと思います。

ファンづくりカンパニー株式会社 代表取締役 篠塚大輔(しのづか だいすけ)

1979年、東京都生まれ。高校卒業後に就職した医療品小売店にて、販売を皮切りに店舗マネジメント・人材育成・店舗開発と幅広く業務を担当。その後は、求人広告代理店にて営業・チームマネジメントを、BPO企業でプロジェクトマネジメントをそれぞれ経験。2014年には求人広告代理業として独立し、2017年にファンづくりカンパニー株式会社を設立した。

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vol.56

DXに本気 カギは共創と人材育成

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社

代表取締役社長

井上裕美

DXは日本の喫緊の課題だ。政府はデジタル庁を発足させデジタル化を推進、民間企業もIT投資の名のもとに業務のシステム化やウェブサービスへの移行に努めてきたが、依然として世界に遅れを取っている。IJDS初代社長・井上裕美氏に、日本が本質的なDXに取り組み、加速させるために何が必要か聞く。
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