ヒラメキから突破への方程式

[特別対談]藤田 泰成×近藤 太香巳

究極のこだわりが磨きとコーティングでクルマ、船に生命を吹き込む

株式会社レストレイション ジャパン 代表取締役 藤田 泰成/株式会社ネクシィーズグループ 代表取締役社長 兼 グループ代表 近藤 太香巳

動画・写真/ロックハーツ | 2019.10.30

クルマ好きとして知られる一方で、超過密スケジュールを社用車で移動するネクシィーズグループ 近藤代表が、レストレイション ジャパン 藤田氏にフェラーリとセンチュリーの磨き・コーティングを依頼した。それはSBCメディカルグループ 相川代表のクルーザーコーティングの輝きを見たのがきっかけだった。職人魂による藤田氏の高い技術力は、満足を超えて感動を与えるという。仕上がったばかりのクルマを前に、近藤代表が藤田氏に対談形式でその裏側に迫った。

株式会社レストレイション ジャパン 代表取締役 藤田 泰成/株式会社ネクシィーズグループ 代表取締役社長 兼 グループ代表 近藤 太香巳  

株式会社レストレイション ジャパン 代表取締役 藤田 泰成:北海道釧路市出身、41歳A型。外資系生命保険会社勤務を経て、2016年5月、前身の株式会社ジーアールエス パフォーマンス ジャパンを設立。2019年6月、社名を株式会社レストレイション ジャパンに変更。「お客様に価値あるサービスと感動を提供する」という理念のもと、細部にまでこだわりぬいた究極のカーディテーリングにより、クルマに再び命を吹き込み、新たな価値を提供。船、飛行機や建築物まで、その技術を幅広く展開。テレビ東京系列『和風総本家」をはじめ数々のTV・メディアでもとりあげられ、北海道、東京、クアラルンプールを拠点に世界を飛び回る。
株式会社ネクシィーズグループ 代表取締役社長 兼 グループ代表 近藤 太香巳:1967年11月1日生まれ。19歳の時、50万円を元手に会社を創業。34歳でナスダック・ジャパン(現ジャスダック)へ株式上場し、37歳で2004年当時最年少創業社長として東証一部に上場。時代が必要とするサービスをいち早く手がけ、携帯電話、インターネットを日本中に普及。現在は、エネルギー環境事業、電子メディア事業、経営者団体「パッションリーダーズ」のいずれも日本一の規模にまで拡大。世界的経済紙 「Forbes(フォーブス)」によるForbes Asia's 200 Best Under A Billion 2018に選定。常に新しい事業領域にチャンレンジを続け、ビジネスパーソンから若者まで情熱あるリーダーとして圧倒的な支持を得ている。JAPAN VENTURE AWARD 2006 最高位 経済産業大臣賞。『シーバスリーガル ゴールドシグネチャー・アワード 2019 Presented by GOETHE』 ビジネスイノベーション部門受賞。

スポーツカーの曲線美を華やかに際立たせる〜フェラーリ編~

近藤 (フェラーリの仕上がりを見て)もの凄くきれいですね!別のクルマみたい。こんなに輝かせるために重要なのは、磨きですか?それともコーティングですか?

藤田 磨きです。コーティングできれいになるわけでなく、磨きで光っているのです。どうしてクルマがくすんでくるのかと言うと、キズに光が乱反射するから。研磨によって鏡面に磨き上げると光が正反射するので、光沢が出るのです。コーティングは保護することが目的で、光らせるためのものではないんです。

近藤 僕のクルマと相川先生のクルーザー。クルマ、船、これからジェット機もやるんですよね?この磨きのテクニックというのは、自分の腕?技術的なもの?他社と比べて何が違うのでしょうか?

藤田 クルマのコンディションに合わせた磨きを心がけていて、すべて同じ工程で磨けばいいというものではありません。たとえばこのフェラーリで言うと、深くキズが入っていたピラー部分などは何工程もかけました。またダクトなど細かい部分には、それに特化した機材を使い分けています。キズが深いところに粒子が粗い研磨剤をかけるとそこにバフ目が出るので、今度はそのバフ目を消していくという作業をします。

近藤 今回、フェラーリは2日、センチュリーは4日かけてやっていただきましたが、一般の業者はどのくらい時間をかけるのでしょうか?

藤田 朝預けたら夕方仕上がり、が多いです。

近藤 そこがまず違う。そのこだわりがあるからこそ、ここまで輝くんですね。

藤田 自分自身が納得いかないと世の中に出したくないのです。お客様に3日間いただいていても満足な仕上がりでない場合、もう1日延長したいと申し出ます。料金は同じでも、200点満点でないと嫌なんです。

近藤 そうでないと、ここまでの仕事はできないですよね。

藤田 時間の配分としては、研磨してはいけない部分にマスキングするのにまず半日。ファースト研磨と言われる荒目のものでぐるっと一周するのに1日近くはかかるので、翌日の昼ぐらいまで。その日の午後、最初に入れた研磨のバフ目を消して、セカンドスクラッチに約1日かけます。そしてサードスクラッチ、仕上げの研磨。コーティングの前に、ドアの内側、ボンネットやトランクの内側など細かいところを小さなマイクロポリッシャーを使って仕上げていき、最後、コーティングに半日位かけます。3日間を基準にしていますが、クルマの状態によって変わります。センチュリーは4日かかりました。逆にフェラーリはキズが少なかったので、セカンドスクラッチからスタートし、早く仕上がったのです。

難しい黒のクルマを独自の技術で克服〜センチュリー編~

近藤 (センチュリーを見ながら)これまた驚くほどピカピカ!まるで違うクルマのよう。黒ってこんなに輝くんですね!

藤田 はい、やりがいのある色です。

近藤 つまり難しい色ということですね。フェラーリの倍の4日間かかりましたが、違いは何ですか?

藤田 黒は、俗に言うオーロラですとか、ホログラムと言われる磨きムラができやすいのです。それが出ないように仕上げの段階で技術も慎重さも要します。そして、キズが思った以上に深かったので、通常、2工程、3工程のところを、4工程も5工程もかけて仕上げました。

近藤 同じクルマなのに、黒の色味が全く変わりました。鏡面仕上げによって深みが出ましたね。

藤田 キズが深かったので、最初はある程度荒目の研磨剤で削りました。次にその荒目のものより番手が細かいものを使用し、順次細かいものに変えながら工程を重ねるんです。そして最後にコーティングで仕上げます。

近藤 これは、やはり新車の時にやるほうがいいのでしょうか?

藤田 新車の時に一度コーティングをして、ボディを保護するのがよいと思います。コーティングにとって一番よくないのが紫外線ですので、こういったガレージ保管をしておけば、種類にもよりますが、大体1年から3年もつと言われています。
 

近藤 ガラスもとてもきれいになりました。

藤田 ガラスも大切なのは丁寧な磨きで、最後にコーティングをします。弊社が使用しているコーティングは、水垢、ウォータースポットをつきにくくすることを目的にしています。単なる撥水剤とは異なります。

105フィート(31メートル)のクルーザーをも輝かせる実力

近藤 このクルマの前に僕より驚いた人がいて、それが湘南美容クリニックの相川先生。彼の船は日本一大きいと言われているクルーザー。藤田さんがコーティングをした直後に僕がその船に乗りに行って、あまりの輝きにびっくりした。

藤田 船とクルマの大きな違いは、船はゲルコートという素材でできていて、熱によって膨張します。被膜の厚いコーティングだと膨張によってクラック(ヒビ)が入ります。自分が使うのは、分子と分子が単体で結合していくような、被膜が薄くて堅いもの。フィルムを貼るのではなく、ボールを敷き詰めていくようなイメージ。伸縮に対応でき、耐熱性もあるので熱にも強いんです。

近藤 なるほど。他に違いはありますか?

藤田 船はクルマ以上に紫外線にさらされ、塩害もあります。特にガラスに関しては通常「できない」と言われています。ウォータースポットを酸性の薬品で消そうとすると、ガラスが変形してボコボコになってしまうことがあります。弊社は薬品を使わずにウォータースポットを研磨し、なおかつセンチュリーと同じようにコーティングします。相川先生の船はこれから2年から5年位、全くウォータースポットがつかないはずです。

近藤 この時代に職人技でここまでやるとは、本当に凄いですね。

SBCメディカルグループ 相川佳之代表からの称賛

相川代表が藤田氏と知り合ったのは、パッションリーダーズの中国視察旅行。

「一生懸命に働く人柄に惹かれました。そして本業はコーティングと聞き、僕の船を依頼しました」

ところが、周囲の多くの人から、クルーザーにコーティングはできないという反対意見が出た。実際、クルーザーの素材はクルマと違ってゲルコートを使用しているため、熱による膨張や浮きとの接触により、クラックや剥がれが起きると言われる。が、藤田氏が使用するコーティングは被膜が薄く、クラックを起こすことがない。「もし問題があったら無償でいい」という藤田氏の自信に溢れた態度に触れて、相川代表は信用してまかせることにした。

クルーザーは105フィート、31メートルという巨大な船体。北海道から5、6名のスタッフが出張し、4日間、早朝から深夜まで作業が続いた。完成した船を実際に見て、相川代表は心底驚いたという。

「船体はもちろん目につかない細部まできれいにしてくれて、新品か!?と思う位の輝きに感動しました。その場ですぐに電話をして、期待以上の仕上がりにお礼をしたほど。彼の仕事のきめ細かさ、丁寧さ、職人気質は、これから多くの人の信頼を勝ち得ていくと思います」

「藤田さんのおかげで今年の夏は楽しい船ライフを過ごすことができました」と称賛を語ってくれた相川代表。彼の周囲の人々に大きな波及を起こすことは間違いない。

今後の目標は、超一流にこだわる多くの方に体感してもらうこと

近藤 今、営業拠点は北海道から全国となり、そして海外にも広がっていますが、今後の展開はどのように考えているのでしょうか?

藤田 期待を越える超一流にこだわっている多くの方に知っていただき、体感してほしいという思いがあります。

近藤 藤田さんの磨き、コーティングのクオリティを体験した人は、全員が感動すると思います!ただ、あまり数ができないんですよね?

藤田 クルマの場合、毎日休まずやって月間で10台が限界ですね。

近藤 ビジネスをすごく大き展開くしていくのは難しいけど、そのひとつひとつのこだわりによって、超一流を求めている人の心に感動を与える仕事ですよね。特に海外でやってほしい。中でも飛行機!これからプライベートジェットを持つ人はどんどん増えますから。クルマ、船、飛行機……、ぜひ世界を相手に頑張ってください!


 

■VIPクラスカー

磨き・コーティング
フェラーリ / センチュリー 各240,000円(税別)
※クラスによって価格は異なります。

■クルーザー (105フィートの場合)

磨き 105万円(1ft ¥10,000)(税別)
コーティング 525,000円(1ft ¥5,000)(税別)
ガラスウォータースポット研磨・コーティング 一式 40万円(税別)
※サイズによって価格は異なります。

【問い合わせ先】
株式会社レストレイション ジャパン
北海道帯広市西16条南1丁目18-5 オフィスフリーダム 161-A
TEL : 0155-36-6005
URL : http://rj-restoration-japan.com/

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vol.56

DXに本気 カギは共創と人材育成

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社

代表取締役社長

井上裕美

DXは日本の喫緊の課題だ。政府はデジタル庁を発足させデジタル化を推進、民間企業もIT投資の名のもとに業務のシステム化やウェブサービスへの移行に努めてきたが、依然として世界に遅れを取っている。IJDS初代社長・井上裕美氏に、日本が本質的なDXに取り組み、加速させるために何が必要か聞く。
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