“超”私的エクストリームな瞬間

【DJ】

僕の音を聴いて皆が盛り上がる姿に達成感

株式会社ダイニングイノベーション

創業者

西山知義

写真/松井康一郎 動画/服部仁太郎 文/山祥ショウコ(lefthands) | 2014.02.10

小学生からの音楽好き、ティーンエイジャーの頃はディスコに通い詰めていた西山社長。多忙な仕事の合間を縫って音楽を聴き、カッコいいDJスタイルを磨く、その醍醐味とは。

株式会社ダイニングイノベーション 創業者 西山知義(にしやまともよし)

1966年3月19日生まれ。1996年、外食産業に参入し「炭火焼肉酒家 牛角」などを展開するレインズインターナショナルを創業。2012年、レインズインターナショナルを売却。2013年1月、ダイニングイノベーションを設立。国内外の飲食店を280店舗以上生み出し、創業者として「焼肉ライク」「BLUE STAR BURGER」「やきとり家すみれ」「VANSAN」等をはじめとする様々な業態のプロデュースを行う。国内のみならず、欧米からアジアまで幅広く海外展開も行っている。

東京、六本木の人気クラブでの貸切イベント。ヘッドホンを耳に当て集中した表情でDJブースにいる西山社長がさっと手を動かし、曲調が変わる。日本でも大ヒットし誰もが耳にしたことがあるメロディにわっと歓声が上がりフロアで踊る人たちの熱気が急上昇する。

「クラブのいい音響、大きな音でみんなが盛り上がっている姿をみると、もう中毒性があるというか。踊っているみんなを自分一人で全部動かしている、楽しませているという達成感がDJの楽しみの真骨頂ですね」と西山社長はおっしゃる。

「あと、47歳でDJをやってるとカッコいいかな、と」

冗談っぽく笑うが、そもそも始めたきっかけは小学生の頃から筋金入りの音楽好きだったから。2年前DJが本業の人と出会い、必要な機器や曲のつなぎ方の基本を教わって、あっという間にマスター。DJをする際、一番大事なのは曲を知っていること。西山社長の頭の中には楽曲のデータベースが素地としてあったのだ。

「僕と同世代のお客様のときは、大好きなオールディーズをかけます」という西山社長、とても若く見える47歳!

「音楽は常に好きなので、本当に小学校のときから聴いていました。最初はベイシティローラーズとかキッスとかから始まって、R&Bも聞いたし……YMOも聴きましたね。

いつもアメリカのトップチャートは見続けているようなオールディーズ好きで。アース・ウィンド・アンド・ファイアー、クール・アンド・ザ・ギャングとか、ザ・ダズバンド、シルベスター。その頃の曲は大体好きですね。

ところがイベントをやると来る人は若い人が多いじゃないですか。そうすると、その時代の曲をやっても知らないんですよ。なので、ターゲットに合わせていろんな曲をチェックするようになりました」

新しい曲はiTunesなどのダンスミュージックトップ10などをチェック。「これはここがいいからあの曲と使えるな」と会議の合間に、会社に置いたDJセットでつないでみたりもする。DJブースは自宅と別荘にも置いてあり、いい気分転換になっているとか。

それにしても、大成功した牛角グループを含むレックス・ホールディングスを売却後、海外への出店に主軸を置いた株式会社ダイニングイノベーションをスタートして多忙な西山社長。どうやって趣味の時間を作っているのだろう。

「経営者って自分のスケジュールを自分で管理するんですよ。でも、僕が一番成長している時期は時間がなかった。夜10時ようやく仕事が終わって皆で飲みに行けるかな、というくらいでね。でも会社がある程度の規模を超えると管理するポイントが分かってくるんです」

いつも持ち歩いているDJ用CDケース。曲と曲をつなぎやすいよう、曲順を考えて編集したものをCDに落としている。

音楽への深い愛とこだわりゆえ、ダイニングイノベーションの海外店舗での音楽も「だいたい僕が決めています」と言う。

「日本で牛角を経営していたときから音楽も空間を彩るもののひとつ、と捉えてJAZZをかけたりしていたんですよね。NYの店は少しクラブっぽい曲をかけたりしますし、逆にシンガポールだと日本のJPOPをかけたほうが日本を感じられるからお客様に喜ばれるようです。業態や国によってかける曲を変えています。音楽は重要です」

最後にこうまとめてくれた。

「今経営しているダイニングイノベーションの取り組みをDJにかこつけて表現してみると……自分がDJをしている、来るお客様が各国の外国人のお客様であると。日本の曲でその方々を喜ばそう、ということをしたいなと。DJも商売も、基本はお客様に喜んでいただくということは同じです」

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vol.56

DXに本気 カギは共創と人材育成

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社

代表取締役社長

井上裕美

DXは日本の喫緊の課題だ。政府はデジタル庁を発足させデジタル化を推進、民間企業もIT投資の名のもとに業務のシステム化やウェブサービスへの移行に努めてきたが、依然として世界に遅れを取っている。IJDS初代社長・井上裕美氏に、日本が本質的なDXに取り組み、加速させるために何が必要か聞く。
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