株式会社KOTOBUKI
代表取締役
庭瀬寿洋
写真/北川友美 文/小幡奈々 | 2020.07.10
リーマンショックの影響で家業の資金繰りが困難になった2009年、創立者である父から事業を受け継ぎました。売上げ8割減と厳しいなかでの出発でしたが、父に「リーマンショックはオイルショックとバブル崩壊、ITバブル崩壊を足した以上の経済危機だから、ここから3年会社を倒産させなければ、30年経営したのと同等のスキルが身につく」と言われ、決意しました。
一級建築士事務所として、音響防音、ハウジングの設計・施工から現場管理まで自社にて一貫した対応が可能です。独学で確立した音響防音事業では、「止められない音はない」をモットーに独自のシールド工法で電磁波までもシャットアウト。各種楽器やシアター、ライブハウス等で「音の流れをつくる施工」を実現し、ジャンルに合わせて残響や吸音調整が可能です。また、自社開発の音響防音商品をどなたでもお求めいただけるよう、新会社のK.E.C株式会社にてインターネット販売しています。Withコロナでお家時間が増えるとともに、音響防音とデザインの両立でお役に立てられるよう、防音や音響の工法を「飽くなき音の追及」で日々バージョンアップしています。
音でお役に立てる建築設計であれば、どんな難しいテーマでも挑戦したい。一級建築士として音響防音を追求し続け、世界で活躍する著名アーティストや各国の大統領からオファーをいただき、世界を飛び回るのが目標です。その夢の実現の第一歩で2023年2月に名古屋出身のロックアーティスト「Suspended 4th」のSTUDIOを設計施工させていただきました。KOTOBUKI史上最も音の良いSTUDIOになったと思います。また、引き続き自社開発にも尽力し、部屋の調音や防音品質を向上させながら、今年はフルバンド仕様の24時間対応防音賃貸マンションがスタートします。恐らく賃貸でフルバンド仕様は日本初事例となる予定です。音を楽しめる空間づくりのお手伝いができれば幸いです。
音・住まい・解体という専門分野に特化したハウスメーカーとして、「心に響く環境創作」でお客様のお役に立ちたい。空間設計においては、常に「自分の家」という気持ちで取り組み、お客様が望む以上の新たなライフスタイルを提案し続けます。
固定観念に縛られることなく“freedom精神”をもち、いつまでも自由人であり続けること。そして、心からの平安を次世代へとつないでいきたい。一度会社が大きくなり、そこからリーマンショックで縮小することがいかに大変かを知ったので、会社は大きくせず細々と中身を重視。骨太な企業成長を実現したいと思っています。生きているだけで感謝する心を忘れずに。
株式会社KOTOBUKI 代表取締役 庭瀬寿洋(にわせ としひろ)
1974年生まれ。一級建築士。ハウスメーカーで現場監督経験を積み、2000年に解体業を営む家業に入りハウジング事業を立ち上げる。リーマンショック後、代表取締役に就任し、学生時代から趣味とするドラムとオーディオを活かした音響防音事業を開始。2018年、インターネット販売事業を行うK.E.C株式会社を新たに設立。「止められない音はない。音響特性にこだわる音でお役に立つ」をモットーに、心に響く環境創作に邁進する。
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