企画力

女性・子ども支援で地方創生 地元の十勝を「笑顔」で満たす

株式会社イーク

代表取締役社長

上野美幸

2020.06.10

保育士から工務店の社長に就任。そこで得た出逢いを糧に、女性と子どものサポートを強化するために新たな起業を決意した上野美幸氏。次のステージで目指すものとは?

株式会社イーク 代表取締役社長 上野美幸(うえのみゆき)

北海道帯広市出身。20年間、民間保育園で保育士として福祉に携わる。2012年4月、株式会社ヨシダホーム代表取締役社長に就任。独自の目線を生かした家づくりが評判となる。2015年音更町学童委託事業を2カ所開所。2017年音更町議会議員に。ヨシダホームで培った経験や思いを地域貢献に生かそうと2017年12月、株式会社イークを設立。同年に企業主導型保育事業所「ぷちとまとほいくえん」を立ち上げた。その後、飲食業界にも参入し、2021年11月にイタリアンキッチン「バンサン帯広店」をオープン。2022年1月には、2園目となる「ぷちとまとほいくえんスマイル」を開園し、現在に至る。

2012年、先代の引退にともない20年にわたる保育士人生から工務店・株式会社ヨシダホームの社長へと転身した上野氏。何も分からないまま建築の世界に飛び込み、もがき続けた時に見えた希望は“女性、妻、母、保育士の経験や視点を取り入れた家づくり”だった。

周囲の協力を得ながら上野氏自身が目指したテーマは“笑顔あふれる家づくり、笑顔あふれる社会へ”。新築住宅の建設はもちろん、自身のスキルを生かし、2015年からは学童保育所運営にも積極的に取り組んでいる。

家庭から発芽した笑顔の種を、大好きな地元で花咲かせたい……そんな想いで2017年からは音更町議会議員としての役割も加わった。建築デザイン、学童保育所の施設長として、町議会議員としてさまざまな交流を結び、なかでも子どもを持つ働く女性との出逢いのなかで痛烈に感じたことは、過去のキャリアや特技を生かして社会復帰したいと考える女性の多さだった。

「産前産後休暇や育児休暇といった制度はあるものの、周囲の迷惑を考え退職し、そのまま社会復帰せずにいる人が大半だったのです」

自身も保育士として働きながら子どもを授かり、仕事を辞めることなく社会と関われる生き方を体現してはいたが、まだまだそうすることができる女性が少ないと感じ、“女性や子どものサポート”をより強化していくため2017年に株式会社イークを設立。代表取締役社長に就任するとともに、企業主導型保育事業所「ぷちとまとほいくえん」の設立・運営をスタート。2021年11月にイタリアンキッチン「バンサン帯広店」をオープン、2022年1月に2園目の企業主導型保育事業所「ぷちとまとほいくえんスマイル」を開園、地域笑顔の活性化と、女性の雇用促進、子どもたちの成長サポートを願い事業展開させている。また、株式会社ヨシダホームの社長は夫である和洋氏が、上野氏は副社長に就任した。

「ヨシダホームの建築施工と、企画デザインが軸のイークの2社両輪の体制がベストだと考えました。イークはマヤ語で“光る風”を表し、育むの“育”からイメージして名付けています。テーマは“リニューアルイノベーション”。モノや人に光る風を吹かせ、地元に笑顔が花咲くような新たな取り組みに積極的にチャレンジしています」

東京の建築家プロ集団4D GROUNDWORKとのコラボで実現した完成住宅。立地特性を見極めながら最適な採光と導線を提案している。

建築関係では東京の建築・インテリアのプロ集団である4D GROUNDWORKとの業務提携を行ない4D STUDIO TOKACHIを立ち上げ、住まう人の気持ちに寄り添った最適な住宅を提案していく。また女性の起業支援や子育て情報などを発信するフリーペーパーの発行をはじめ、とかち子育てフェスでは実行委員長を務め、十勝管内から1000人規模での集客を実現し、積極的に地域に根差した活動を行い、2022年度で第6回目を迎えるイベントとなっている。今後は十勝で活躍したい女性と企業とのマッチングや保育所へのコンサルティングにも力を入れていく予定だ。

「よく周囲から『色々なことをやっているね』と言われますが、どれも女性と子どもと家族に特化したものばかりです。私の根幹である“女性や子どもをサポートしたい”という1本の線をどんどん太くしていき、“関わる人を笑顔にしたい”。これが、今の私のミッションです」

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vol.56

DXに本気 カギは共創と人材育成

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社

代表取締役社長

井上裕美

DXは日本の喫緊の課題だ。政府はデジタル庁を発足させデジタル化を推進、民間企業もIT投資の名のもとに業務のシステム化やウェブサービスへの移行に努めてきたが、依然として世界に遅れを取っている。IJDS初代社長・井上裕美氏に、日本が本質的なDXに取り組み、加速させるために何が必要か聞く。
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