スピリット力

IT初心者から経営者へ 前代未聞のIT会社のアナログ社長

システムコミュニケーションズ株式会社

代表取締役

佐橋正行

写真/山仲竜也 文/梅中伸介 | 2013.04.10

ハードウェアとソフトウェアの違いもわからず飛び込んだIT業界で、社長にまで登りつめた佐橋社長。その波乱万丈のサクセスストーリーを聞いた。

システムコミュニケーションズ株式会社 代表取締役 佐橋正行(さはし まさゆき)

神奈川県出身。システムコミュニケーションズ株式会社を創業する以前は、職人、クラブの料理人、ホスト、車の営業、不動産の営業など様々な職業を経験。現在は、ダイナーパートナーズ株式会社の社長も兼任。

元ホストで現IT企業社長という異色の肩書を持つ佐橋社長。求人広告で「SE募集」の文字を見つけて、経験もないのに飛び込んだのだとか。

「どんな仕事かわからないけど、カッコ良さそうと思っちゃったんです。即座に行動で、面接に行くと、『ハードウェアとソフトウェアの違いって分かる?』って聞かれたんです。でも、全然わからなくて、落ちちゃいました(笑)」

しかし、その後、転機が訪れる。同じ会社からもう一度、面接に来ないかと連絡があったのだ。

「今度は面接の前に立ち寄った中古ゲーム屋で、ハードウェアとソフトウェアの違いを、ゲーム機に例えて教えてもらっていたので、受かったんですよ」

社内ベンチャー支援制度で立ち上げた新会社・ダイナーパートナーズ株式会社が経営する、港区六本木のアジアンスタイルバー「Garden M's」TEL:03-5772-5296

そう明るく語る佐橋社長。これで終わればただの笑い話。だが、人生を掛けていた佐橋社長のサクセスストーリーがここから始まる。電源の入れ方からパソコンの使い方を教わり、いつしか自分でHPが作れるようになっていく。そして、2006年にシステムコミュニケーションズ株式会社を創業し、IT企業の社長に就任。今では社員90名を抱え、システム開発やサポートを手がけているのだ。

「僕がITを知らずに飛び込んできたこともあって、エンジニアはコミュニケーション能力を重視して採用しています。それがお客様から要望を聞き出し、スムーズに開発を進める要因につながっているようです」

誰がこんな未来を想像しただろうか? まさに異色のIT社長で、さらに、今では六本木での飲食業、不動産オーナー業も兼任している。

ホストをしていた佐橋社長。「こう見えてナンバーワンホストだったんですよ」。今でも六本木には社員を連れてよく飲みに行く。

SUPER CEO Back Number img/backnumber/Vol_56_1649338847.jpg

vol.56

DXに本気 カギは共創と人材育成

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社

代表取締役社長

井上裕美

DXは日本の喫緊の課題だ。政府はデジタル庁を発足させデジタル化を推進、民間企業もIT投資の名のもとに業務のシステム化やウェブサービスへの移行に努めてきたが、依然として世界に遅れを取っている。IJDS初代社長・井上裕美氏に、日本が本質的なDXに取り組み、加速させるために何が必要か聞く。
コンテンツ広告のご案内
BtoBビジネスサポート
経営サポート
ACCEL JAPAN SUPER SELECTION Passion Leaders