ファッション
写真/三瓶康友 スタイリング/佐藤雄一 文/瀧川修平 | 2015.10.10
1879年に英国靴の聖地ノーザンプトンで誕生したクロケット&ジョーンズは、世界で最も多くの木型を持つ老舗。そのダブルモンクといえば「ロウンズ」が有名。ロングノーズの348ラストをキャップトゥとバックルで引き締めたアニリンレザー製ゆえ、長く愛用できること必至。より履きやすいラバーソールのモデルもあります。
皮革工場が集まるイタリアはマルケ州で創業したサントーニは、一貫生産の靴を輩出するハンドメイドブランド。同社で人気のダブルモンクは、後染めを施した定番のオールドイングランドカーフと、カーター木型のソールをブレーク製法で縫い合わせたこだわりがウリ。オレンジ色のライニングも脱ぎ履きのたびに目を引きます。
50年以上の歴史で培ったノウハウを活かした山形のファクトリーブランドのスウェード製ダブルモンク。米国靴が最もエレガントだった1930年代の意匠を踏襲し、ビスポークに見られるインサイドストレート、アウトサイドカーブのシェイプを再現。くるぶしが当たらないよう外側の履き口をより深くえぐった左右非対称な作りも白眉です。
茶のスウェードモンクは、大人カジュアルにもマッチする高い汎用性が見所。作ったのはスペイン・マヨルカ島で150年の歴史を誇る工房を母体とし、1997年にブランドとなったカルミナ。トレーディングポストの定番ラストは、土踏まずがあって履き心地も満点です。スムースレザーをはじめ、クロコやリザードモデルも存在します。
同じダブルモンクでも、コバの張ったボリューミーなダイナイトソールなら表情一変。ミリタリーな雰囲気すら漂う、ブーツライクなデザインに仕上がります。ラウンドノーズの1886ラストは土踏まずを絞った日本人仕様で、ライニングからソールまで印象を黒で統一。アンティークゴールドのバックルも無骨な印象に拍車を掛けます。
vol.56
DXに本気 カギは共創と人材育成
日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社
代表取締役社長
井上裕美