株式会社イーク SUPER CEO
株式会社イーク
代表取締役社長
上野美幸
2023.06.12
株式会社イーク 代表取締役社長 上野美幸(うえのみゆき)
北海道帯広市出身。民間保育園で保育士として20年勤務したのち2012年、株式会社ヨシダホーム代表取締役社長に就任。独自の目線を生かした家づくりが評判となる。2015年に音更町の2ヶ所の学童委託事業を受託、2022年に「音更町子育てサポートセンター」事業を受託、町の子育てサポートに従事している。また、ヨシダホームで培った経験や思いを地域貢献に生かそうと2017年3月より音更町議会議員に出馬・当選し、ピンクリボン活動や学生の教育・社会体験の支援を強化する活動を行ない、現在3期目。活動の幅はさらに広がり、2017年に帯広市内に株式会社イークを設立するとともに企業主導型保育事業所「ぷちとまとほいくえん」を開園、令和3(2021)年度北海道働き方改革推進企業女性活躍表彰を受賞。保護者の働く場所づくりとして飲食業界にも参入し、2021年11月にイタリアンキッチン「バンサン帯広店」をオープン。2022年1月には2園目となる「ぷちとまとほいくえんスマイル」を開園し、2023年3月に食育と建築デザインのイーク関連会社「まぁんま」を開設。2023年11月には屋内型の子どもの遊び場である「キッズカフェ こっこ」をオープンさせた。
2012年、先代の引退にともない20年にわたる保育士人生から工務店・株式会社ヨシダホームの社長へと転身した上野氏。何も分からないまま建築の世界に飛び込み、もがき続けたときに見えた希望は“女性、妻、母、保育士の経験や視点を取り入れた家づくり”だった。
周囲の協力を得ながら上野氏自身が目指したテーマは“笑顔あふれる家づくり、笑顔あふれる社会へ”。自身のスキルを生かし、2015年からは地元の音更町内の学童保育所、2017年からは帯広市内の保育園運営、2021年からは保護者の雇用と子育てサポート体制づくりにも積極的に取り組んでいる。
家庭から発芽した笑顔の種を、大好きな地元で花咲かせたい……そんな想いで2017年からは音更町議会議員としての役割も加わった。建築デザイン、学童保育所の施設長、保育園の園長、議員としてさまざまな交流を結び、なかでも子どもを持つ働く女性との出逢いのなかで痛烈に感じたことは、過去のキャリアや特技を生かして社会復帰したいと考える女性の多さだった。
「産前産後休暇や育児休暇といった制度はあるものの、周囲の迷惑を考え退職し、そのまま社会復帰せずにいる人が大半だったのです」
自身も保育士として働きながら子どもを授かり、仕事を辞めることなく社会と関われる生き方を体現してはいたが、まだまだそうすることができる女性が少ないと感じ、“女性や子どものサポート”をより強化していくため2017年に株式会社イークを設立。代表取締役社長に就任するとともに、企業主導型保育事業所「ぷちとまとほいくえん」の開園・運営をスタート、令和3(2021)年度の北海道働き方改革推進企業女性活躍表彰を受賞し、その取り組みが加速化、2022年に「ぷちとまとほいくえんスマイル」を開園し、2023年に給食センターまぁんまを併設、食育にも力を入れる。2021年11月にはイタリアンキッチン「バンサン帯広店」をオープンし、子育て中の保護者の雇用を積極的におこなっている。
また、令和6年2月より学童2か所がイークに合併。2022年からは音更町の子育てサポートを町ぐるみでおこなっていく「音更町子育てサポートセンター」事業の受託をスタートさせた。
「イークはマヤ語で“光る風”を表し、育むの“育”からイメージして名付けています。テーマは“リニューアルイノベーション”。今そこにあるモノや人に光る風を吹かせ、地元に笑顔が花咲くような取り組みに積極的にチャレンジしています」
建築関係では東京の建築・インテリアのプロ集団である4D GROUNDWORKとの業務提携を行ない4D STUDIO TOKACHIを立ち上げ、住まう人の気持ちに寄り添った最適な住宅を提案しているほか、中古住宅や店舗のリノベーションにも定評がある。今後の展望として、建築のまぁんまでの事業継承も視野に入れている。
また、地元での保護者・子育て支援にも積極的だ。第7回目を数える「とかち子育てフェス」では実行委員長を務め、十勝管内から1,500人規模での集客を実現、積極的に地域に根差した活動を行なっている。
2023年11月からは帯広市内で子どもの屋内遊び場である「キッズカフェ こっこ」をオープンさせ、雨の日でも子どもがのびのびと遊べ、地域の保護者たちが笑顔で集まる場づくりを実現した。
「よく周囲から『色々なことをやっているね』と言われますが、どれも女性と子どもと家族に特化したものばかりです。私の根幹である“女性や子どもをサポートしたい”という1本の線をどんどん太くしていき、“関わる人を笑顔にしたい”。これが、私の永遠のミッションです」
vol.56
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