Bar KING SUPER CEO

距離感がちょうどいい、大人の社交場 「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」

「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」【バー】

文/中野祐子 | 2020.01.31

グラスを傾けながら、忙しい日常からつかの間、逃避したり、出会いや会話を楽しんだり。経営者やビジネスパーソンは、心をゆるめるサードプレイスを一つ、二つお持ちだろう。そこから新たなビジネスにつながったとの事例もよく耳にする。そんな場として夜な夜な交流が繰り広げられているのが大阪・高槻にある「Bar KING」と「KING’S Bar GARDEN」だ。早速2店の扉を開いてみることにしよう。

「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」【バー】  

大阪・東京で、不動産事業、区分所有によるホテル経営、飲食事業、エステサロン事業など多角的にビジネスを展開する株式会社裕和クラブが運営。「Bar KING」は西野裕明社長が21歳の時に開店。3年後に姉妹店「KING’S Bar GARDEN」もオープンする。駅近ながら、飲食店の密集エリアから少し離れた隠れ家的な雰囲気が好評。店名の「KING」は西野社長が敬愛するサッカー・三浦和良選手の愛称「キング・カズ」にちなんで命名した。

プロダーツプレーヤー
近藤聡志(こんどうさとし)
1982年生まれ。吹田市在住。日本初のプロソフトダーツ団体「PERFECT」所属「Bar KING」でダーツの魅力に取りつかれ、プロライセンスを取得。サラリーマンの傍ら、プロダーツの大会に参戦している。

Q: 「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」との出会いは?

「おもしろいバーテンダーが経営する店があるよ」と友人に紹介され、来店したのがきっかけ。そのバーテンダーが西野社長です。普段はとてもまじめな人なんですが、お酒が入ると本当におもしろくて。「Bar KING」橘店長はいつもにこやかで、癒されます。「KING’S Bar GARDEN」山田店長はダーツがとても上手く、負けてしまうこともあるほどです。

Q: 「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」はどんな存在ですか?

「Bar KING」に通うまではダーツなんてやったこともなく、初めは他の方のゲームを見ているだけでした。ところが、一度投げてみたところ、すっかりハマってしまって。プロ選手にまでなるとは、自分自身にびっくり。まさに人生を変えてくれた存在です。ダーツ以外でも、うれしいことや悩みがあると話を聞いてもらうために足を運んでいます。第2の我が家ですね。

Q: 「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」のおすすめポイントを教えてください。

お店の懐が深く、初めてでもすぐになじむことができます。橘店長も山田店長も多趣味で、同じ趣味を持つ常連さんも集っているので、好きなことを共有できる友人が数多くできますよ。経営者の方をはじめ、常連客はバックボーンもキャリアも多彩。異分野交流会が毎日できるという感じです。居心地いい場として最高だと思うので、ぜひ「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」へ。一緒に飲んで、ダーツも楽しみましょう。

ジントニックの味に納得。夢のようなフードイベントも好評

大阪府高槻市は、大阪・京都の中間地点にあり、豊かな自然と、絶好の交通アクセス、ショッピングモールや飲食店街といった都市機能がバランスよく融合。大学や大小さまざまな企業も多数あり、住みたい街として常に上位にランクインしている。

そんな高槻に店を構えて、「Bar KING」は18年目、「KING’S Bar GARDEN」は15年目。両店とも20代から50代と客の年齢層は幅広く、学生やサラリーマン、OLなどバラエティ豊か。経営者も多いという。

「Bar KING」はカウンター10席のオーセンティックなバーで、大人のいきつけにふさわしいムードが漂う。迎えてくれるのは、橘 幸佑店長。京都の老舗バーで修行後、裕和クラブに入社。飲食事業統括事業本部長も務める、知識も経験も豊富なバーテンダーだ。
アルコールはボトルにすると常時100本以上を取り揃え、カクテルは「無限大に作れます」と豪語する橘店長。何よりもこだわっているのがジントニックだ。

「修業時代、バーテンダーの師匠に『橘の作るジントニックは酎ハイだな』と指摘されたのが悔しくて。何十軒ものバーに通って研究し、数え切れないほど試作を重ねました」

ジントニックはその名の通り、ジン、トニック、少々のライムと、いたってシンプルなカクテル。それだけに配合のバランスが難しく、バーテンダーの力量が問われるという。

「ジンの量、氷の大きさ、トニックの注ぎ方、ライムの絞り加減、ステアの回数など、レシピ、工程を細かく決めていますが、何よりも自分自身に叩き込んだ感覚を大切に作っています。お客様の注文の際にはお酒や味の好みなどを伺うのですが、ジントニックだけはNG。とにかく僕のジントニックを飲んでくださいとおすすめします」

「とりあえずビール」というのはよく聞くが、「Bar KING」の常連客は「とりあえずジントニック」がデフォルト。初めて口にした一見客もジンの濃さやライムの量などにオーダーをつけることはないとか。それだけ絶品という証だ。

「Bar KING」のもう一つの魅力が、年3回行われる「マンガ飯」というイベントだ。マンガやアニメが大好きで、料理の腕も確かな橘店長が物語に登場する一品を忠実に再現。ルパン三世のナポリタン、天空の城ラピュタのパンなど、誰もが一度は食べてみたいと願ったもので、毎回100人近くを集客。このイベントに参加したいがために常連になる客もいるそうだ。

希少なウィスキーとダーツマシンが目玉

「KING’S Bar GARDEN」はロックパンクテイストと、「Bar KING」とはまったく異なる雰囲気。カウンター6席、ボックス席10席と、店内も広く、一人で静かに過ごしたい時、仲間と賑やかに飲みたい時と、使い分けることもできる。

店を任されている山田真也店長は、音楽やスノーボードなど多趣味で、アルコールに関する知識も豊富。とくに自信を持っているのがスコッチウィスキー、アイリッシュウイスキーという。

「僕自身がアルコールの中でもっとも好きということもあり、品揃えもマニアック度もどこにも負けません」。そのセレクトには、ウィスキー通の客も一目置いている。

「KING’S Bar GARDEN」には、ダーツマシンとDJブースが完備されているのだが、このダーツマシンが世界初センサーカメラシステム搭載の「FIDO DARTS」というプロダーツの世界大会でも採用されている代物。昨年から日本での販売が始まったばかりで、高槻をはじめ、大阪の北摂エリアではここにしかないという。

「オープン当時からダーツマシンを設置していて、ダーツが目的のお客様も多く、それならもっと本格的に楽しんでもらおうと、どこよりも早く導入しました。ダーツのプロ選手や愛好家の間では、このマシンの日本上陸が話題になっていて、当店にあることを調べて、来られた方もいらっしゃいます」

今回の推薦人は、ダーツのプロ選手。実は「Bar KING」でダーツを覚え、ライセンス取得にまで至ったことから「FIDO DARTS」導入も大歓迎。山田店長もダーツの腕はプロ級で、「来店促進の起爆剤になることはもちろん、ダーツの一層の普及や『FIDO DARTS』のフラッグシップ的な役割も果たしていければいいですね」と語る。

元エリートによる行き届いたおもてなし

アルコールや設備の充実はもちろんだか、「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」には長年多くの客に愛される理由がある。その第一の理由が、常に客側の立場に立ち、バーテンダーとの絶妙な距離感を大切した接客だ。

「Bar KING」の橘店長。

「両店とも、お客様と私たちとの仲がとてもよく、他店のバーテンダーから『KINGファミリー』と呼ばれるほど。プライベートでお会いすることもありますが、お客様となれ合いの関係になるのは好ましくないと思うので、節度を持っておつきあいしています。

また、お客様がバーに来られる目的は十人十色。今日は放っておいてほしいなど、その日の気分によっても変わるので、お店に入ってこられた瞬間の表情、ファーストオーダー時の様子などからお客様のことを敏感に察知、判断し、接するよう心がけています」と、おもてなしのポイントを語る橘店長。

何もいわずとも分かってくれることは、客がバーやバーテンダーに求める最重要点であり、両店長の気遣いは非常にありがたく、訪れた誰もがファンとなるのだろう。

さらに愛される理由として挙げられるのが、橘店長、山田店長の経歴だ。
橘店長は、オーストラリア留学に、大手企業内定と、エリート街道まっしぐらだったにも関わらず、以前から憧れていたバーテンダーになると一大決心。すべてを投げ打ってこの道に飛び込んだのだ。

「当然ですが、親や親戚は猛反対し、迷惑や心配をかけてしまいました。でも、僕はバーテンダーが天職と思うし、今は応援してくれています」

自身の経験から進むべき道を迷っている、反対されて決断できないという若者と、その親の気持ちが痛いほど理解できるという橘店長。親子どちらからの相談もよく受けるそうだ。

一方、山田店長は大手機械メーカーのトップセールスマンとして活躍していたが、脱サラしてバーテンダーの道に進んだ。

「飲むのが好きなので、サラリーマン時代には毎晩バーに通っていましたが、年齢も業種も、これまで生きてきた人生もまったく異なる人との交流から学ぶことが多く、自分もこういう場を築き、提供したいと決意しました」

サラリーマン経験があることから、常連客の仕事の悩み、愚痴を「ほぼ毎日、聞かされています」と笑う山田店長だが、「バーとはそういう場所であり、聞き手になるのがバーテンダーの役割。ストレスを発散して、またがんばろうと活力になればうれしいです」

そんな山田店長は英語も堪能だそう。
「高槻はビジネスホテルもあり、大阪・京都観光の拠点としてインバウンドも増加していることから、外国人観光客が来店されることも。大阪、京都、さらに地元の企業の方が海外からのお客様を連れてこられることもあります。外国人の方のおもてなしの場所をお探しでしたら、ぜひ当店をご利用ください」

お客様が癒される場を提供するだけでいい

「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」では、客同士が絆を深め、新たなビジネスに発展していることも多いが、西野社長は「そこにはこだわっていません」という。
 

「Bar KING」の店内。

「経営者にとって、異分野・異業種交流を通じての刺激は必須であり、僕もいろいろな所に顔を出していますが、バーがそれを大々的にうたうと、せっかくのお酒がおいしく飲めなくなりそうで(笑)。僕がバーをオープンし、バーテンダーとしてカウンターに立っていた時からそうですが、とにかく自由にくつろいでもらって、それで店を気に入ってもらえればいいんです」

「お客様が店の中で完結せず、店の外で交流を図ることは、バーとして正常な形であり、バーテンダーがそこに関わってマッチングしたりするのは野暮です」という山田店長。「プライベートでも、ビジネスでも、絆を深める大人の社交場としての環境を整えて、お待ちしております」と橘店長も西野社長の思いを継承している。

「KING’S Bar GARDEN」の店内。

使い方や過ごし方はお客様次第。どうぞご自由に。その加減がちょうどいい「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」。1ショットいただけば、たちまち心地いいマイプレイスとなるはずだ。
 


 

Bar KING
住所/大阪府高槻市城北町1-1-7 青山ビル2F
電話/090-6206-4438
営業時間/19:00~27:00(L.O)
定休日/不定休
料金/カクテル700円~、ビール600円~、フード300円~

KING’S Bar GARDEN
住所/大阪府高槻市高槻町7-15 モリヒロ興産第2ビル2F
電話/090-5652-5180
営業時間/19:00~27:00(L.O)
定休日/日曜日
料金/カクテル600円~、ビール600円~

企業情報

  • Bar KINGばーきんぐ
  • 大阪・東京で、不動産事業、区分所有によるホテル経営、飲食事業、エステサロン事業など多角的にビジネスを展開。「Bar KING」「KING’S Bar GARDEN」は常連が多く、駅近ながら、飲食店の密集エリアから少し離れた隠れ家的な雰囲気が好評。
  • 業種
    スポーツ
  • 本社
    〒569-1124
    大阪府高槻市南芥川町8-26
  • 上場
    非上場
  • サイト
  • Tel
    072-684-0757
  • 問合せ
    yuwaclub.inc@gmail.com
    http://yuwaclub.com/contact.html
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vol.56

DXに本気 カギは共創と人材育成

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社

代表取締役社長

井上裕美

DXは日本の喫緊の課題だ。政府はデジタル庁を発足させデジタル化を推進、民間企業もIT投資の名のもとに業務のシステム化やウェブサービスへの移行に努めてきたが、依然として世界に遅れを取っている。IJDS初代社長・井上裕美氏に、日本が本質的なDXに取り組み、加速させるために何が必要か聞く。

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