人材力

ワーキングママに輝く場を提供 女性の働き方改革をリード

Beauty Mode

代表・オーナー

西野智子

写真/田村和成 文/中野祐子 | 2019.03.11

美容業界出身のママが働きやすい環境を整え、丁寧な社員教育によって人材の潤沢化と高い技術提供の両立を実現した総合美容サロン「Beauty Mode」。自身も2人の子どものママである西野代表に、子育て中の女性の雇用や支援の秘訣を伺った。

Beauty Mode 代表・オーナー 西野智子(にしのともこ)

新潟県出身。高校卒業後、2年間の社会人生活を経て、国際ビューティーモード専門学校に入学、美容師国家資格を取得。同校教員として学生の指導や募集などに携わる。その後、大手美容サロンのマネージャーに就任し、施術はもちろん、店舗運営、人材育成でも手腕を発揮。2009年に独立し、総合美容サロン「Beauty Mode」をオープンする。2019年にはアイラッシュ専門店を出店。その他専門サロンの出店、スクール事業も展開予定。

働き方改革や女性活躍推進法成立により、子育て世代の女性が育児と仕事を両立できる環境の整備が進められている。一方で、保育園や学童保育の不足、待機児童の増加、時短勤務などに周囲の理解が得られない、そもそも雇用先がないといった問題が山積しているのも実情。

そんな子育て世代の女性の働き方について、すでに改革を成し遂げているのが、西野代表が率いる総合美容サロン「Beauty Mode」だ。

「サロンは、私と9人のスタッフ全員が子育て真っ最中のママです。2009年にサロンをオープンして間もなく、私が妊娠・出産し、当時からのスタッフも子どもを持つママだったので、必然的に営業時間は保育園や学童保育の送迎に支障のない10時から18時までに。

予約状況に合わせたシフトと時短勤務、子どもの行事や急病などによる欠勤、産休、それに伴うスタッフ間のフォローといった仕組みをつくり上げてきました。一般的な美容サロンに比べると、営業時間もスタッフも少ないかもしれませんが、新規・リピートを含めて来客数や売上に影響を及ぼすことはないですね」

ママたちの支援はもちろん、若い世代へのスキルの継承と美容業界の底上げも図っていきたいと語る西野代表。

ママに合わせた柔軟な勤務体制は、美容サロンをはじめ、サービス業界が抱える人手不足解消にも効果をもたらしている。

「スタッフは、美容師やエステティシャン、ネイリスト、アイリストなどとして活躍していたのですが、出産を機に退職せざるを得ない状況でした。というのも、美容サロンは営業時間が長いうえ、土曜・日曜・祝日も休みではなく、仕事と育児の両立はほぼ不可能だからです。

しかし、資格も技術も働く意思もあるのに、場がないなんてもったいない。それに、体力のある大手サロンであれば、新卒者など人材を育成しながら経営できますが、個人経営のサロンは即戦力が必須です。そこで活用できるのが現場復帰したいママ、子育てしながら働くのは無理とあきらめていたママ。

経営側である私としては、すでに高いスキルと経験を有した人材を確保できることは大変ありがたいです」

顕在層も潜在層も多いという美容業界出身のママと、即戦力が欲しいというサロン。双方のニーズのマッチングによって人材的にも経営を安定させている西野代表。もちろん、サービス業だけでなく、多くの機関が子育て世代の女性の採用意向があり、環境整備にも取り組んでいるが、ママの採用においては、ひとつ見極めておくことがあると西野代表はいう。

「ママだから、時短勤務や急な欠勤、仕事が多少できなくても許されるといった、ママであることに甘えている人、受け入れ側の体制を笠に着る人も少なくなく、過去の採用では求める人と違うこともありました。

当然ですが、お客様はプロの仕事を求めて来店されるわけで、ママということは一切関係ありません。私自身、プロの技術者であることを常に意識しています。

性格もあるかもしれませんが、育児中でも家事中でも、仕事のことが頭から離れることはないですね。スタッフの仕事と育児の両立の仕方は様々ですが、全員サロンに立てば、プロとして完璧な仕事を遂行してくれます」

技術も意識も高い優秀なママたちの結集により、成長を遂げてきた「Beauty Mode」。2019年には、2号店になるアイラッシュ専門店をオープン。また、施術方法や使用する機材、化粧品などは日々新しくなっていくため、サロンはスタッフに任せ、西野代表はメーカー主催の研修に参加するなど新たな商材、メニューを積極的に導入している。

3人のお子さんの育児と仕事を両立する小川店長は、西野代表が勤務していた美容サロンの同僚。開業時からサロンと代表を支えている。

3人のお子さんの育児と仕事を両立する小川店長は、西野代表が勤務していた美容サロンの同僚。開業時からサロンと代表を支えている。

こうしたサロンの進化について、「スタッフのモチベーション向上につながり、働きやすさも一段とよくなっていますね」と語る1号店の小川京子店長。

2号店の碓井智子店長は、「入店当初は週3回でしたが、進級・進学によって子どもの手が離れたことで、週5回と勤務形態を変えることにも対応してくれました。また、私が得意なアイラッシュの技術を認めていただいて、新店を任せてもらったことも嬉しいです」と話す。

「スタッフが一段と力を発揮できる、働きがいのある場を提供することは、私の重要なミッション。エステ、ネイルなどに個々の専門性を生かせる店舗も展開していきたいですね。また、昨今の美容業界はメニューもニーズも“ケア”が重視されているので、施術を通じて、お客様により美しく、より健康になっていただくことにも力を入れています」

美容専門学校の教員からキャリアをスタートしたことから、その指導力と実績を生かし、スクール事業も展開予定。また、ママが働けるサロンであることをさらに訴求することで、優れた人材を採用してきたいという西野代表。

実は、この『SUPER CEO』に過去4度登場いただいている株式会社裕和クラブ・西野裕明社長の奥様。「経営面では主人がサポートしてくれ、好きなようにやっていいと言われているので、思いきりチャレンジできますね」とのこと。これからも西野代表やサロンで輝くスタッフたちが、子育て世代の女性活躍推進のモデルとなっていくはず。

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vol.37

「感動」が事業をつくる

株式会社アカツキ

共同創業者 代表取締役 CEO

塩田 元規

「ハートドリブンな世界へ」というビジョンの下、モバイルゲームとライブエンターテインメントの2軸で事業を展開するアカツキ。ゲーム「ハチナイ」の初アニメ化や、横浜のエンタメビル「アソビル」、東京ヴェルディの事業・運営サポート、海外のeスポーツリーグの設立など、猛スピードで活動の幅を拡大する同社の原動力とは。
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