自衛隊で実証済みのメソッド “主体性”を伸ばす攻めの企業研修 | GrowthOperations株式会社 藤江正博|注目の経営者|SUPER CEO

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自衛隊で実証済みのメソッド “主体性”を伸ばす攻めの企業研修

GrowthOperations株式会社

代表取締役社長

藤江正博

写真/片桐 圭 文/竹田 明(ユータック) | 2017.12.29

海外派遣、災害派遣を経験し、幹部自衛官として組織運用や隊員の育成に携わってきたGrowthOperations株式会社の藤江代表。自衛隊での経験を生かした企業研修で、自主自立型社員の育成をサポートする。

GrowthOperations株式会社 代表取締役社長 藤江正博(ふじえまさひろ)

1975年生まれ。大分県出身。高校1年の1学期で高校を“自主卒業”し、美容師の世界へ飛び込む。その後、祖父や父親が旧日本軍や航空自衛隊で活躍していたこともあり、陸上自衛隊に入隊。13年間の別府駐屯地で任務を経て、35歳で幹部に任官し習志野や横須賀で7年間勤務した後、退官してGrowthOperations株式会社を設立。また、自衛隊時代には、東日本大震災の被災地への災害派遣やイラク派遣の経験もある。

自衛官仕込みの実践型研修

GrowthOperations株式会社の企業向け研修は、組織のなかでも活躍できる“自主自立型社員”の育成を目的とした「自衛隊演習型チームビルディング研修」。藤江代表が20年の自衛隊生活で得たチームビルディングやリーダーシップのノウハウを身に付けるため、受講者は光線銃を手に戦う。

「一般的な座学の講義だけでは、知識が付くもののチームビルディングの考え方やリーダーシップは身に付きません。その点、GrowthOperationsでは、自衛隊の演習を模した光線銃を使用するゲームを通じて、チームとして大切な思考法やコミュニケーション法を学び、作戦、実行、検証、これをひたすら繰り返すことで、最適なフレームワークや機能的な組織とは何かを学ぶことができます。

実際の自衛隊演習でも光線銃を使用するので、おもちゃを使ったただの真似事ではありません。性別や体格の差に影響されないツールを使用するので、組織における個々の役割りが重要になります」

受講生が2つのチームに分かれて対戦する形式の研修だが、特徴的なのは、ゲームごとにミッションが与えられるということ。例えば、「自分たちは全員生存して、相手のリーダーを倒す」「自分たちは一人でも生き残ればいいから、相手のメンバーを全員倒す」など。

それぞれのミッションを遂行するための作戦は異なるため、一人でも生き残ればいいのなら、犠牲者を前提にした計画を立てるのがセオリーといった具合に、緻密な作戦やチームの連携、コミュニケーションが必須となる。

「作戦をチーム内で立ててからゲームに臨んでもらいますが、自分も相手も、実は己に都合のいい計画を立てていることが多く、相手は思惑通りになんて動いてくれません。実社会と同じです。そのことに実践を通じて気付くことで、相手の思考や行動を深く意識するようになり、相手の動きに合わせた最適な判断が可能となります。

また、ミッションを繰り返していくことで、チーム内でフレーム化された独自のコミュニケーションシステム(通信伝達の制度化)が構築されていきますので、機能的な組織にするための最適な手段を覚えてもらうことができます」

自衛隊演習型チーム研修を通して、作戦立案→作戦実行→振り返り→作戦修正といった具合に受講者はPDCAサイクルを徹底して学ぶ。小手先のテクニックではなく、原理・原則そのものを研修者自ら落とし込むことで、 自ら考え、自ら行動する“自主自立型”の思考を身に付けることができるのだ。これにより、業務内容問わずどのような環境にも適応できる応用力が磨かれる。

自衛隊勤務20年、幹部自衛隊としてチームを統率してきた藤江代表。イラク派遣では小学校の警備を、東北大震災では救助隊に所属。

また、リーダー意識の改革について、藤江代表は「OODA(ウーダ)ループ」を例に挙げた。

「OODAループは、米軍が開発した臨機応変な判断と学習のための理論です。『Observe:観察』『Orient:見当』『Decide:決定』『Act:行動』を繰り返して、相手や状況の変化に対応し続けることで勝利を目指す考え方です」

OODAループを学ぶことで、会社での組織づくりがうまくいかない原因が実感できると藤江代表は続ける。

「管理職と現場で意見や考え方が折り合わないことはよくある話ですよね。実は、管理側の思考がPDCAサイクル、現場で実行する側の思考がOODAループだから、食い違いが発生するんです。PDCAサイクルはなぜうまくいかないのか考え、OODAループはどうすればうまくいくかを考えます。

自衛隊演習型チーム研修では、メンバー全員が両方を同時に学ぶことで、お互いに置かれた立場を理解し、スムーズなコミュニケーションを実現できるようになります」

“何を学ぶべきか”、“何が重要か”、要点を絞った講義は、聴講者自身の「のびしろ」に気付かせる場でもある。

また、管理職の人間は計画を遂行するために部下を管理しようとするが、自衛隊では「規律は厳しく、管理は最小限」が鉄則なのだという。

「自衛隊では規律は厳しいですが、隊員をあまり管理しません。ビジネスの世界では、なぜか反対になっていますよね。管理を厳しくすると、メンバーは思考を停止し諦めてしまいがちに。そして規律を緩くすると、判断基準が構築できず、自分では考えられなくなる。

規律は一人ひとりが適切な判断をするための“基準”ですから、それさえしっかり共有していれば、目的達成の手段は個人で考えるのが自衛隊式。だから、災害派遣の現場という警察も消防も機能していない極限の状況でも、隊員は適切な判断や規律正しい行動がとれるんです」

企業が求める“自主自立型の社員”を育成するには、実践形式で自分の役割を考え、フレーム化されたコミュニケーションシステムのなかでPDCAサイクルをまわす。そして、“規律を厳しく、管理を緩く”といった思考が重要だという。

自衛隊経験20年以上の藤江代表だからこそ、実践的な視点を取り入れ、“自主自立型の社員“育成のために必要な要素をひとまとめに叩き込むことができる。

他社と一線を画す、GrowthOperations株式会社の実践的な企業向け研修は、日本人の自主性を高め、社会の活性化にもつながっていくだろう。

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vol.33

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株式会社DDホールディングス松村厚久

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