和風庭園に精通した造園職人 和文化を世界に発信する | 株式会社 庭仁 岩村明仁|注目の経営者|SUPER CEO

技術力

和風庭園に精通した造園職人 和文化を世界に発信する

株式会社 庭仁

代表取締役

岩村明仁

写真/守澤佳崇(office WORKS) 文/宮本 育 | 2017.09.29

近年では珍しい、天然石による石組を駆使した和風庭園を手がける株式会社庭仁。“5番目の部屋”として愛される庭づくりの秘訣を岩村代表に聞いた。

株式会社 庭仁 代表取締役 岩村明仁(いわむら あきひと)

1981年生まれ、北海道札幌市出身。高校卒業後、群馬県にある大手自動車メーカーの製造工場に勤務するが、友人たちが目標をもって就職活動にあたっている姿に刺激を受け、20歳のときに造園の世界へ飛び込む。札幌の造園会社に勤める約7年半の間にセンスや審美眼を磨く楽しさに魅了される。その後2010年に独立し、2015年に法人化。

庭は“5番目の部屋”

「庭は、リビング、ダイニング、キッチン、ベッドルームに続く“5番目の部屋”です。大切な人たちとの会話が生まれる場所だと思っています」と話すのは、株式会社庭仁の岩村代表。同社は、和風庭園を中心とした庭の設計・施工から、樹木の剪定・除草・冬囲いなどを請け負うエクステリア施工会社。

顧客の細かな要望に応えながらも、オリジナリティーに溢れ、なお且つ管理もしやすい空間をつくると評判だ。その評価の背景にあるのは、岩村代表がさまざまな現場で培った知識と経験。そして、“庭と顧客との相性”を見極める目であった。

そもそも造園の世界に入ったのは、群馬で働いていたときの同僚から勧められたのがきっかけだった。庭や植物が好きだったわけではない。ものづくりに携わったこともない。「外で働くのが好きだった」という理由だけで飛び込んだ。

この言葉を境に岩村代表の自己鍛錬が始まる。美しい庭づくりの追求はもちろん、限られた空間を効果的に演出する方法、雪が降り積もる冬季でも楽しめる工夫など、どん欲に吸収していった。

中でも樹木に関する知識の豊富さが強みへとなっていく。これこそが顧客が長く愛することができる“5番目の部屋”となる理由のひとつである。

庭師の必需品。これだけあれば大抵の作業は事足りる。他にも、樹木の種類などによって道具を使い分ける。

和風庭園特有の天然石を使った石組の技術が秀逸

「お客様との打ち合わせでは、希望する庭の雰囲気に合った植樹を見た目だけで選ぶのではなく、成長スピード、剪定頻度、害虫予防の有無などを事細かく伝えて決定します。そうすることで、お客様と相性が良く管理の手間が少ない庭をご提案することができます」

強みはそれだけではない。和風庭園特有の天然石を使った石組の技術が秀逸で、飽きることのない自然さに加えて、歳月の流れと共にどのように苔むしていくかを見据えた想像力を持ち合わせている点も選ばれる要因だ。近年、この技術とセンスを有する職人は減りつつあるため、貴重な存在ともいえる。

「工事が終わっても終わりじゃありません。庭が成長する過程も楽しんでいただきたいです」

今後は海外にも目を向け、庭を通じた和文化を世界に広めていきたいと考えている。その第一歩として選んだのは、あらゆる分野で日本文化が浸透している“台湾”だ。

「社名に入っている“仁”という漢字は、もてなすという意味があるんです。庭という美しいもので訪れる人をもてなしたい。これを、日本を愛してくれている台湾でも実現したいです。“為せば成る 為さねば成らぬ何事も”の精神で、3年以内には工事を始められるよう、今現在、活動しているところです」

同社が手がけた和風庭園が台湾の人々の笑顔で溢れる様子を夢見て、岩村代表のあくなきものづくりは続く。

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vol.36

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