サービス力

ECにも実店舗の温もりを “オンライン接客”で実現するサービス革命

株式会社ZeQ

取締役社長

阿部哲大

写真/海老澤 芳辰(リンガフランカ) 文/岡本 のぞみ(verb) | 2021.06.10

WebカスタマーサービスのNo.1企業を目指し、AIチャットボットで存在感を高める株式会社ZeQ(ゼクー)。春に社長に就任した阿部氏が今後注力するのは、「オンライン接客」。その可能性について話を聞いた。

株式会社ZeQ 取締役社長 阿部哲大(あべ てつひろ)

1992年、青森県生まれ。大学時代にフォー・フュージョン株式会社のインターンシップに参加。Webカスタマーサービス会社の社長室で経験を積み、卒業後に入社。株式会社ZeQへの事業譲渡により移籍し、役員に。2021年4月に社長に就任した。オンライン接客の第一人者として、のべ1200社以上のチャットツール導入を支援、国内チャット市場を牽引している。家庭では4児の父。

有人によるチャットで“攻めのサービス”を実現

インターネット上のカスタマーサポートでは、AIやロボットによるチャットサービスが人気を集めている。自動化がトレンドになる一方、「有人によるチャットサービスの可能性は無限大」と語るのは、ZeQの阿部哲大氏。今年4月に「オンライン接客」を掲げ、社長に就任した。業界に革命を起こす可能性を秘めた、新しいオンライン接客サービスとはどのようなものなのだろうか?

「現在、カスタマーサポートをオンライン化したり自動化する潮流があります。残念ながら、“人をいかにロボットに変えられるか”に終始しているのが現状です。そうではなく、人が求められている部分があることを忘れてはなりません。なぜお客様が店舗に足を運ぶかを考えると、そこに接客があって、『この人から買いたい』『その道のプロに聞きたい』という需要があるからです。オンライン接客サービスはそうしたニーズを叶える、いわば“攻めのサービス”なのです」

カスタマーサポートの自動化は省人化によるコストカットが見込めるが、ビジネスによってはそれが得策でない場合もある。例えばECサイトの積極的なファンづくり・ブランドづくりにつながるのが、「オンライン接客」なのだ。一体、どんなサービスなのだろうか?

「実際にものを買うときには、誰に何を言ってもらうかがカギを握っています。そんなとき、オンライン接客サービスなら、すでにファンが付いているようなベテランの販売員から、接客を受けることもできるのです。Webの裏側ではお客様がどのページを回遊し、どのくらいそのページに滞在しているかも把握できます。お客様が声をかけてほしいタイミングで接客できるのもオンライン接客の良さです」

ニーズに沿ってコンサルティングしながらチャットツールを提供

特にコロナ禍においては、百貨店や大規模店舗が閉鎖し、売上を握っている販売員の活躍の場が減ってしまった例もある。オンラインでは場所や時間を選ばず、そうした人材を活かせるメリットがある。こうしたしくみづくりでは、ZeQのオンライン接客が圧倒的な強みを発揮すると言う。

「当社の強みは技術力をベースに、企業ごとにいろいろな再現ができることです。これまでチャットツールを導入する場合、『チャットボットにするか、有人チャットにするか』というツール側の事情にお客様が合わせていました。そうではなく、コンサルティングしながら、お客様のニーズに沿ったツールを提供することが可能です。文字入力による有人チャット、音声、ビデオなど、ニーズやシーンによって運用方法はさまざま。当社のオンライン接客ツールの基盤になるシステムは、『Zendesk(ゼンデスク)』というカスタマーサービスソフトウェア。グループには150名ほどのエンジニアがいて、理想の接客像に合わせてカスタマイズもできます」

『Zendesk』は電話、メール、Webフォーム、チャットなどの問い合わせを一元管理するためのカスタマーサービスソフトウェア。世界10万社を超える企業に利用されている。これを開発しているのは、サンフランシスコに本社を置くZendesk, Inc.で、ZeQはその認定パートナーとして、販売や独自の連携アプリケーション提供を行う。オンライン接客ソリューションは、これまでZendesk製品の導入支援を中心に、8年に渡って培った顧客接点・カスタマーサービスにおけるノウハウやこだわりを活かして提供される。今後はどのような展開を考えているのだろうか。

「まずは、消費者からの需要が高まっているチャット窓口を設置、次にAIを活用した自動化(AIチャットボット)、最後に人にしかできない対応、とステップを踏んで取り組んでいただくことで、企業や人の魅力が伝わる接客がオンラインでも再現できると考えています。当社の経営理念は『関わるすべての人が らしく・ここちよく いられるように』。オンライン接客を通じて理念を体現できると信じています。場所や時間にとらわれづらいオンラインの特性を活かしながら、『その人』にしかないスキルや人間味が最大限発揮できる世界をつくるのが目標です。ウェブサイトやスマホアプリなどのオンラインでも、温かみのある接客が実現できれば、実店舗をはじめとするオフラインの可能性はさらに拡がると思います」

阿部氏が目指すのは、Webの活用によって人間力をもった人が輝ける世界。ZeQがオンラインとオフラインの垣根を超えて、その役割を果たしてくれるに違いない。

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vol.50

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