日本人のブランド脳を育成するブランディングのエキスパート | むすび株式会社 深澤 了|注目の経営者|SUPER CEO

企画力

日本人のブランド脳を育成するブランディングのエキスパート

むすび株式会社

代表取締役

深澤 了

写真/芹澤裕介 文/岡本のぞみ(verb) | 2017.10.10

地域活性化プロジェクト「まちいく」で地域ブランディングを成功に導いた深澤代表が、ブランドのインフラ化をめざしてメディアをスタート。そこに隠された経営者への思いとは?

むすび株式会社 代表取締役 深澤 了(ふかさわ りょう)

1978年、山梨県生まれ。早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループに入社。広告代理店に配属。その後、株式会社パラドックスへ。コピーライターとしてブランディングから、制作物まで一貫して従事。2015年、早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年、むすび株式会社設立。ブランディングで数々の実績を上げ、2016年12月メディア「BRAND THINKING」をスタート。

メディア「BRAND THINKING」をスタート

ブランディングのエキスパートとして、数々の実績をもつむすび株式会社の深澤代表。最近では、2016年4月に地域活性化プロジェクト「まちいく」で、山梨県富士川町に120年前まで存在した日本酒「本菱」を復活に導き、1000本を発売。無名に近い日本酒をたった数か月で完売させ、2年目の今年も仕込みに向けて動いている。そして今も、山梨県都留市でネクタイを使った、「まちいく」を行っている最中だ。

そんな深澤代表が目指すのは、“ブランドのインフラ化”。2016年12月からブランド構築の理論を分かりやすく紹介したメディア「BRAND THINKING」をスタート。現在まで、ほぼ毎日更新され、約200本の記事を掲載。すべての記事が誰でも無料で読めるようになっている。その狙いはどこにあるのか?

「私たちが企業のブランディングをお手伝いするとき、まず『ブランディングとは?』という話をします。そのなかで誤解がとても多いことに気づきました。ブランディングとは企業のファンづくりそのものを指し、広告やプロモーションなどの具体的な施策をくくる概念です。しかし、プロモーション=ブランディングと考えている企業が多い。このことを本当に正しく理解して経営に活かすことができれば、企業の成長スピードは早いという確信があります。そのために『BRAND THINKING』を成長意欲と志のある経営者に向けてスタートしました」
 

「BRAND THINKING」のロゴは、らせん状のDNAがモチーフ。「ブランディングとは企業のDNAを解き明かしていくこと。企業のDNAを成長させるイメージを込めています」と深澤代表。

ブランド脳を育成するために

実際に「BRAND THINKING」を見てみると、ケーススタディが豊富にあり、ブランドのことを1から学べるようになっている。

「『BRAND THINKING』では主に『ケーススタディ』、『ブランディングとは?』、『ニュースを読み解く』という3つのカテゴリに分けて記事にしています。ケーススタディでは、商品、サービス、企業、採用、地域のそれぞれのブランディング担当者にインタビュー。事例を通して具体的にどう実践してきたかを聞いています。ブランディングとは?は、ブランディングに必要な知識をさまざまな切り口で解説。ニュースを読み解くでは話題になったニュースをブランド論という切り口から記事にしています」

記事には、一つひとつ目を引くタイトルがつけられ、間違った認識をばっさりと斬った内容もある。中でも、注目を集めたのがケーススタディの「理念を決めて、店舗数が一気に増えた」という記事。

「これは埼玉県戸田市を中心に30店舗を展開する飲食店『ロット』の創業者にインタビューしたもの。“埼玉を元気にする”という企業理念を掲げたことで、社員の士気が上がり、急成長したエピソードが書かれています。結果として1万近いPVがありました」

深澤代表が強い思いでつくりあげてきた「BRAND THINKING」。広告なども載せていないため、自社の利益を生み出すものではない。しかし、着実にリピートする読者が増え、ニュースサイトへの転載依頼もあるという。その先に深澤代表が見据える未来がある。

「経営者やブランドマネージャーになったら、“BRAND THINKINGを読むのが当たり前”と思ってもらえるようになるといいですね。今でも小規模なセミナーやイベントをやっていますが、読者をもっと増やしてコミュニティをつくりたいです。そこに、志のある経営者が集まって価値を提供できれば、やがて当社のビジネスももっと広がっていく。ブランド市場を創造して、誰もがWin-Winとなる未来を目指しています」

深澤代表の目には、個性ある強みをもった中小企業が多くのファンを獲得している世界が見えているようだ。

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vol.31

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株式会社一家ダイニングプロジェクト武長太郎

関東エリアに居酒屋を展開する株式会社一家ダイニングプロジェクト。2012年からブライダル事業にも参入し急成長、マザーズ上場を果たした。一見するとベクトルが異なる業態でありながら、根底には“おもてなし力”が流れていると代表の武長太郎氏は言う。「居酒屋ブライダル」で事業を拡大した独自の戦略とは?
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